日本では2020年から、小学校でプログラミング教育が必修化されるようになりました。
そのため「学校でプログラミングを学べる」と、勘違いしている人も多いのではないかと思います。
しかし残念ですが、小学校や中学校、高校では、プログラミングは教えてはもらえません。
そのため将来プログラマーを目指している人は、大学や専門学校などに通って、改めてそこで習う必要があります。
学校でプログラミングを教えてくれない不思議
ゲーム好きの人の中には、将来は様々なアプリケーションを開発するプログラマーに憧れている、という人もいるのではないかと思います。
ただ日本の小中高の学校では、残念ながらプログラミングは教えてもらえませんので、プログラムの基礎を学ぶことはできません。2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されますが、これも学校でプログラミングなどを教えてもらえるわけではありません。
実際の授業では、プログラムなどを教えるのではなく、プログラミングを勉強しやすくなるようにプログラミング思考を養う、ということが目的になっています。
パソコンやタブレットなどを使用して、学校でプログラミングを教えてくれるわけではないのです。そのためプログラミングなどの本格的な勉強がしたいという方は、大学や専門学校に通って学ぶ必要があります。
これからプログラマーを目指している小学生や中学生、高校生は、大学や専門学校の選択を考えるようにしましょう。
大学でプログラミング学習をするメリット
プログラミングを大学で学ぶためのメリットとしては、次のものが挙げられます。
◆人脈を広げることができる
まずは人脈を広げることができます。
大学には、全国からたくさんの人が通っています。
専門学校と異なり、卒業した後の進路や自分がやってみたいことまで、様々な方向を考えることができます。
もちろん専門学校でもたくさんの人が学んでいますが、大学の方がその規模が大きいと言えます。
大学で学んだり、友達と遊んだりなど色々な方向からたくさんの仲間と知り合うことで、これまでにない様々な思考を得ることができるのです。
たとえ卒業後の進路が異なっていても、大学で得られた大切な繋がりは、決して無駄になることはありません。
プログラマーは活躍する場面が色々あるため、卒業後はそれぞれ違う業界で活躍することになりますが、大学時代に作られた人脈は、かけがえのない大切な財産になることは間違いないでしょう。
◆様々な教養を身につけることができる
プログラミングに関しては専門学校でも学ぶことができます。
専門学校はその名の通り、プログラミングを専門に教える学校へ通えば、プログラムのことをしっかり教えてもらえます。
そのため大学に行くことを面倒に感じる人も、いるのではないかと思います。
しかし本物のプログラマーになるためには、プログラムのことも大切ですが、専門分野以外のことも学ぶ必要があるのです。
それが一般教養です。
教養というのは、ある程度の歳を取ったり、それ相応の地位を築いたりした時に、その人に対して大きな影響を与えることがあります。
教養そのものは、広い視野を培ったり、様々な人とのコミュニケーションを行うためにも必要ですし、社会に出るときには、最も必要なスキルの一つと言えるでしょう。
中学や高校までは、同じ年代や地域、顔なじみの人という、とても狭い範囲で人間関係を築いてきましたが、大人になって社会人になると、年齢や性別、仕事や考え方など、数多くの人との出会いや付き合いをしなければいけなくなります。
そのような時に必要になるのが教養であり、大学で学ぶ一般教養が必要となるのです。
◆専門学校よりも年収が高い
男女雇用機会均等法という法律の影響もあり、昔よりも日本の給与なども平等に近づきつつありますが、学歴で生涯の年収に差が出ることがあるのが現状です。
これは給与体系に特徴があるからですが、若い時にはそこまで感じることは少ないかもしれません。歳を重ねるたびに、その差を感じることになります。
そのため大人になってからは、大きな違いが出てくるものなのです。
一般的に言われていることとして、人間の一生涯の収入として、4,600万円くらいの差が出てくると言われているそうです。
そこまで実感はないかもしれませんが、学歴によって一生涯にもらえる年収には、大きな差が出るというのは確かです。プログラマーとして稼ぎたいのであれば、専門学校よりも大学を選んだ方がいいかもしれません。
大学でプログラミング学習をするデメリット
大学でプログラミングを学ぶメリットはいくつかありますが、同様にデメリットもありますので注意しておきましょう。
◆プログラマーに関係ないことも学ぶ必要がある
大学生になると、1~2年生の間はどの大学でも学部に関係なく学ぶ教科が決まっています。
それが教養科目であり、国語や外国語、体育などの科目を取得しなければいけません。
プログラマーには必要ないように思える教科ではありますが、それらの教養科目の単位を取得しないと、大学を卒業することができないのです。
一般的な大学では、自分自身が興味ないことも勉強する必要がありますので、全体的なモチベーションか下がってしまうかもしれません。
◆即戦力になれないことがある
大学ではプログラマーに必要となるプログラミングなどを学ぶことができますが、たとえ大学でプログラムの勉強をしたからと言って、必ずしもプログラマーになれるとは限りません。
一生懸命に勉強したとしても、それでプログラマーに必要な知識が身につくわけではないのです。もちろんプログラマーになるための必要な知識を学ぶことはできますが、実際に大学で学べるのは学問的なことがほとんどです。
どうすれば目的を達成することができるかなど、理論や方式などの考え方や捉え方を勉強する場所でもあります。
今すぐプログラマーとして活躍できるような勉強は難しい、と言えるでしょう。
◆卒業するまでの期間が長い
大学で学ぶデメリットとしては、卒業期間の長さも指摘されています。
ここで言う大学とは4年制大学のことで、実際に卒業する4年先まで、プログラマーとして就職できないのです。
専門学校でプログラミング学習するメリット
専門学校でプログラミング学習をする、メリットから紹介します。
◆専門知識を習得できる
専門学校は大学とは異なり、自分が目指すプログラミングの勉強をすることができます。
専門学校の講師の中には、生徒が希望している業界で仕事をしていたり、実際にプログラマーとして活躍していたりなど業界の関係者がいることもあるため、より専門的な知識を学べます。
◆資格を取りやすい
学校のコースによっても変わってきますが、資格の取得を重視している専門学校も少なくありません。
プログラマーには資格は必要ありませんが、何かしらの資格があれば就職を有利に進めることができます。
専門学校でプログラミング学習するデメリット
もちろん専門学校であってもデメリットはありますので、把握しておきましょう。
◆大卒より年収が低くなることがある
専門学校を卒業した人は、高卒の方とあまり変わらないくらいの年収になります。
もちろん大卒よりも低い年収になることが多いのです。
◆知識に偏りができる
専門学校ではプログラマーに特化した学習が主となりますので、習得する知識はプログラマーの分野だけに絞られてしまいます。
大学のようにオールマイティな知識は身につけにくいので、その点の理解も必要です。
そのため就職する際には、希望する業界や社会についての基礎的な知識などを身につけておきましょう。
小学校でのプログラミング教育が必修化されますが、そこでは本格的なプログラムを学ぶわけではありません。
実際はプログラミング的な思考を養うことが目的ですので、プログラミング学習をするには専門学校や大学などに通う必要があります。
専門学校や大学では、それぞれにメリット・デメリットがありますので、事前に細かくチェックしておきましょう。