G学院を運営する株式会社GimoGimoのオウンドメディア「G-MEDIA」

eスポーツの世界

2019.08.08 Thu.
日本のeスポーツを漂う怪しい雲行き(esportにおける賞金問題)

日本のeスポーツを漂う怪しい雲行き(esportにおける賞金問題)

今、世界的な盛り上がりを見せ始めているeスポーツですが、日本ではイマイチ人気に欠けているようにも見えますね。
家族や友人にeスポーツのことを尋ねてみても、「それはどういうスポーツなの?」、「聞いたことはあるけど詳しい内容までは知らない」と答える人はたくさんいると思います。
日本でeスポーツが普及しない理由として有名なのは、「高額賞金が出せない」という話がありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
誰もが気になる点について紹介します。

 

eスポーツについて

「eスポーツ」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
「コンピュータゲーム」、「これから日本でも盛り上がりそうなスポーツ」、「本当にスポーツなの?」と、色々な意見があると思います。

人によってイメージは様々ですが、eスポーツは今現在、世界的に盛り上がっています。
今後は日本でも人気が出てくるかもしれないというのが、多くの人の意見ではないかと思います。
簡単に言えば、コンピュータゲームやビデオゲームの技量を競い合う新しい競技として誕生したのが、eスポーツです。

 

将来的にはオリンピックの種目になるかもしれない、という話が高まっていて、自民党の官房長官は日本でもeスポーツを活性化させるために、eスポーツに対する法整備などに取り組みについて発表をしています。

 

それによると、2024年に開催されるパリ五輪までに間に、日本でも数万人規模の国際大会が開催できるような環境の整備を計画しているそうです。

日本とは異なり、欧米を始めとしてアジアの一部の地域においては、今の時点でeスポーツの普及が高まっています。

1年間の成長率が41.3%、7億ドル(日本円で約774億円)という高い数字を記録しています。

世界規模で見ると、eスポーツそのものは巨大産業と言ってもいいでしょう。

世界各国で大会が開催されていて、その中には最高賞金総額が2460万ドルという、ビッグなトーナメント戦もあるのです。
この時点で、日本はかなり遅れているようにも見えますね。

 

海外のように高額賞金がもらえるような大会があれば、これまであまり関心がなかった人でも、興味を示すようになるかもしれません。

eスポーツは、2020年までには14.9億ドル(約1648億円)市場までに成長するだろう、という予想もされています。

2020年というと東京オリンピックが開催される年ですし、オリンピックが契機となって盛り上がる可能性もあります。

世界的に人気の高いeスポーツですが、その内容だけではなく、世界中で投資の対象としても注目を浴びています。

 

例えば、元プロ野球選手のアレックス・ロドリゲス氏を始めとして、元プロバスケットボール選手のマジック・ジョンソン氏、さらにアメリカの人気俳優でもあるアシュトン・クッチャー氏といった、有名人も投資しているそうです。

 

eスポーツの今後の成長は?

eスポーツは、今や世界的に人気のある競技のひとつになっていますが、その勢いとは逆に、日本ではまだまだこれからと言われています。

日本では今ひとつ盛り上がりに欠けているように見えますが、海外では最高賞金総額2460万ドル(2017年Dota2世界大会)の大会もありますので、かなりの知名度を発揮しています。

ゲームに勝利するためには、日頃からのトレーニングが必要になります。

 

しかしゲームで勝ち抜けるための腕を上げるためには、自宅のリビングや寝室はもちろん、アリーナといった大勢の観客が見守る中で、技を身に付けなければいけません。
その環境作りが、日本ではまだ欠けていると言われています。

 

たくさんの観客の目の前で相手プレイヤーを倒すことができれば、それが自信に繋がることは間違いないでしょう。

2017年のスポンサーブランドの予想投資総額は5.17億ドルと言われています。
これは広告費の(1.55億ドル)、スポンサーシップの(2.66億ドル)、メディア著作権の(9500万ドル)などが含まれた数字です。

 

こちらについても2020年になると12.2億ドルと、2倍にも拡大すると言われています。

これだけを見ても、eスポーツの人気の高さや成長ぶりを感じることができるでしょう。

既にこの時点で、野球やサッカーのようなスポーツと同じくらいの注目が集まっています。

高額賞金も夢ではないeスポーツですが、実際に盛り上がっているのは、賞金を狙っているプレイヤーだけではありません。

 

「DOTA2」や「リーグ・オブ・レジェンド」などの人気ゲームのトーナメントの視聴者数が、2014年の時点では既にNBAファイナルやBCSナショナル・チャンピオンシップ・ゲームの数を超えています。

これからも分かるように、eスポーツそのものが独立した新しいスポーツ競技として急成長を遂げていますし、それと関連した様々な産業との融合も加速させているのです。

eスポーツ自体が、子供が自宅で遊ぶただのゲームではなく、その域をはるかに超えた一流エンターテインメントとしての地位を、既に確立しているのかもしれません。

 

日本でeスポーツが受け入れられていない理由とは?

世界中で盛り上がっているeスポーツですが、これを日本国内に向けて見てみましょう。
世界的に人気が高く、様々な大企業や国が協力して盛り上がりを見せているeスポーツですので、「日本でもさぞかし盛り上がっているのだろう」と思っている人もいるかもしれません。

 

しかし、その期待とは裏腹に日本国内のeスポーツに対する関心度は、今一歩と言ったところでしょう。

日本のeスポーツの代表団体でもある日本eスポーツ連合「JeSU」は、9月12~15日の間に、千葉・幕張メッセで行われた日本最大のゲームイベントである「東京ゲームショウ(TGS)2019」で、今後の展望を伝えています。

これまでの活動してきた報告に加えて、これからのeスポーツについても説明しました。

 

9月12日に開催された発表会の席では、毎回のようにメディアやSNSなどで話題に上がることが多い、賞金の問題を解決するための活動状況について触れています。

ここでは地方の支部の状況や、地方の支部認定についての話もありました。
それによると、現在は29県37団体から応募を受け付けているそうです。

 

現在の支部は、北海道を始めとして、東京、静岡、愛知、富山、石川、大阪、兵庫、岡山、大分となっており、今後については応募状況を見ながら、年内を目途に新しい支部を発表するとしています。

日本eスポーツ連合「JeSU」の活動もさることながら、各支部の働き方によっては、これからの日本におけるeスポーツの発展に対して、大きな影響を与えると思われます。

 

日本eスポーツ連合「JeSU」と各支部がしっかり協力をすることができれば、日本のeスポーツの知名度も、世界と同じレベルにまで拡大できるのではないかと思います。

 

そのための最初のハードルが、やはり大会で貰える賞金でしょう。
日本の場合は景品表示法という法律によって、ゲーム大会で得られる賞金の上限が10万円と決められているのです。
これが最高賞金総額2460万ドル(日本円で約26億円)など、ビッグなトーナメントになることを阻んでいます。
高額の賞金が出せないことから、大会を何度開催しても、世の中が注目するような盛り上がりに欠ける結果になってしまうのです。

低い賞金だけでは、どんなに優秀なプレイヤーが日本にいても、生活をすることができないことから辞退する人も出てくると思います。海外にいるようなプロのゲーマーをたくさん生み出すためには、日本もまずは賞金の面から改革をしていかなければなりません。

 

最近は日本国内でも徐々にではありますが、eスポーツに対する関心度が高くなっているのではないかと思います。

ただ欧米を始めとして、アジアの一部地域と比べたら、その盛り上がりはイマイチです。

その一番の原因が賞金の低さになり、高額賞金を増やせるような環境作りが必要です。

そのためには、日本eスポーツ連合「JeSU」や各支部の働きが大事になってきます。

この記事を友だちにシェアする

  • line
  • twitter
  • facebook

前の記事へ

一覧へ戻る

次の記事へ