2018年は「eスポーツ元年」と呼ばれるほど、eスポーツの話題で盛り上がりました。
eスポーツは、「e-Sports」、「eSports」、「イースポーツ」などと表記されることもあり、テレビのニュースや雑誌、ネットなど様々なところで報道されたので、一度は話を聞いたり見たことがある人もいるのではないかと思います。
そんなeスポーツがどのようなものかについて紹介します。
eスポーツとはどのようなものか?
2018年は、eスポーツ元年と言われるほどeスポーツの話題で持ち切りになりましたが、そもそもeスポーツとはどういうものなのでしょうか。
eスポーツというのは、「エレクトロニック・スポーツ(Electronic Sports)」の略称になり、いわゆるビデオゲームを使用した対戦をスポーツ競技として捉えるときに使用する名称になります。
電子機器を用いた競技や娯楽、スポーツなどのことを総じてeスポーツと呼んでいるのです。近年は、ビデオゲームを用いた対戦をスポーツ競技として捉えており、世界各国でeスポーツが行われるまでになっています。
海外では多くの大会が開催されており、大規模の大会になると、観客が総勢1万人を超えることも少なくありません。
大きな会場をたくさんの観客が埋め尽くし、選手の一挙手一投足に興奮する人もいれば熱狂する人もいるなど、会場全体が盛り上がることが多いです。
その様子を見ると、野球やサッカーなど、一般的なスポーツと何ら変わらないような光景と言えるでしょう。他のスポーツと同じように、eスポーツもプロスポーツ大会と同じように行われているのです。
気になるのがeスポーツの市場規模であり、近年ではeスポーツ市場は爆発的な拡大を見せていて、オランダの調査会社Newzooの調査によると、eスポーツ元年と称された2018年は世界全体で約1000億円に達し、さらに2021年にはそれが1800億円超にまで達するとも言われています。
アメリカの証券会社であるゴールドマン・サックスの報告書を見ると、eスポーツは2022年に3000億円超にまで達するとも言われており、その人気の高さを知ることができます。
既にeスポーツは、世界中で注目を浴びる産業にまで成長していて、市場規模もさらに拡大の域を見せているのです。
eスポーツ元年
2018年はeスポーツ元年と呼ばれ、ユーキャンの新語や流行語大賞にもランクインするなど、何かと話題になった1年と言っていいでしょう。
話題を呼んだ次の年である2019年は、落ち着いたり下火になったりすることが多いのですが、eスポーツはそうではありませんでした。「昨年のあの騒ぎはいったい何だったのか」というのではなく、2019年に入ってもeスポーツは好調であり、様々なところで話題になりました。
ただ市場規模を見ると、ゲーム市場全体の中ではそこまで大きくはありませんが、高い注目度で解かるように、2018年より2019年はeスポーツの規模が確実に大きくなりました。
世界的には、かなりの市場にまで成長してきたと言って良いでしょう。
ひとつの転機となった「RAGE」
2018年のeスポーツ元年を皮切りに、2019年はさらにeスポーツは盛況を増していくことになります。
2019年のeスポーツ業界を見ると、全体的に大会が増えているのが特徴であり、実際にそう感じている人も多かったのではないかと思います。
eスポーツ元年の2018年以前を見ると、メーカー側が主催する大会が1年に1回あれば良かったくらいですが、2019年に入るとそれが増えていくことになります。
実際のところは、1つのタイトルだけでも複数の大会が開催されるなど、その盛況ぶりを知ることができます。
2018以前は見られなかったような大会も、多く開催されるようになりました。
そのきっかけになったのが、「RAGE」とも言われています。
RAGEというのは、「CyberZ」や「CyberE」が主催するeスポーツイベントのブランドのことです。「Shadowverse」や「ブロスタ」を始め、「PUBG MOBILE」や「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」、「TEPPEN」など、数多くのeスポーツタイトルを取り扱っていることで知られています。
「ストリートファイターV アーケードエディション」を取り扱った「ストリートファイターリーグ」は、2019年には2回の大会が開催されたことで話題にもなりました。
さらには「カプコンカップ」もあります。
これはストリートファイタープロツアーになり、多くのポイントを獲得した上位プレイヤーが行われる世界一決定戦のことです。
ストリートファイターリーグは日米決戦まで開催され、さらに「ブロスタ」の日本一決定戦も行われるなど、RAGEが様々なタイトルの公式大会を展開しているのです。
RAGEは数年前から開催されており、以前は「Shadowverse」を用いた大会が多かったのが特徴です。
ただ系列会社の「Cygames」のタイトルだったこともあってIP(Intellectual Property)、要するに知的財産権ホルダーの開催としての一面もありました。
それが他社のIPを使用して行う大会に方向が変わっていき、現在は様々な大会を開催するまでに至りました。
RAGEはどんどん成長を遂げていき、現在はeスポーツイベントを仕切る運営会社としての地位を確立したと言ってもいいでしょう。
2018年のeスポーツ元年を皮切りに、2019年以降もeスポーツが盛況していたのは、RAGEの影響が大きいと言えます。
RAGE以外にもその動きは見られ、例えば吉本興業も挙げることができます。
吉本興業は、ライアットゲームズの「リーグ・オブ・レジェンド」の日本リーグである、「LJL」の運営に参加したことが有名になりました。
大会は渋谷にある「ヨシモト∞ホール」で開催され、たくさんの人で盛り上がりました。
常設席のあるホールで行う有料イベントとしては、これまで類を見ない盛況ぶりになり、これを見ても分かるようにeスポーツが新しいステージへと一歩ずつ前進しているように思われます。
元々eスポーツというのは、参加と観戦という両側面を持つスポーツでしたが、今回の状況を見ると、観戦の面でのイベントとしても整備されてきているのが分かります。他にも様々なところで大会が開催されていて、IPホルダー以外の企業や団体を見ると、茨城国体もあります。茨城国体の場合には、文化プログラムの一環として「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」が開催されました。
このように2018年だけでなく2019年もeスポーツの人気は衰えを見せることなく、さらなる成長を見せています。
そこまでくると気になるのがオリンピックですが、eスポーツがオリンピックの競技になるならないといった話もチラホラと出てきています。2018年のアジア競技大会や2019年の国体のプログラムでeスポーツが開催されたのは、記憶に新しいところです。
将来的には、オリンピックへの参加にも期待が集まっています。
eスポーツ元年と呼ばれた2018年に引き続き、2019年もeスポーツの話題で盛り上がりました。
そのきっかけになったのが、「CyberZ」や「CyberE」が主催するeスポーツイベントのブランド「REGA」と言ってもいいでしょう。
今後はオリンピック競技としての参加が期待されていますが、世界的な盛り上がりを見ると、近い将来にはそれも実現されるのではないかと思われます。