G学院を運営する株式会社GimoGimoのオウンドメディア「G-MEDIA」

ゲームのお仕事

2019.10.26 Sat.
海外のゲーム会社(6)台湾のゲーム会社

海外のゲーム会社(6)台湾のゲーム会社

海外ゲーム事情やゲーム業界が気になるゲーマーもいると思いますが、海外というと台湾ゲーム業界も注目を集めています。
日本と同じように、台湾でもゲーム市場は活性化されていて、有力なゲーム会社やメーカーが次々に魅力的なゲームを世界中へ広げているなど、その活躍を知ることができます。
台湾のゲーム業界やゲーム市場などについて、紹介したいと思います。

 

台湾のゲーム市場

ゲームの人気ぶりは世界中へ広がっており、様々な国でゲームファンが思い思いにゲームを楽しんでいます。その中において、台湾のゲーム産業は1980 年代半ばからスタートしました。

 

スタートした当初は、主に海外向けのゲームの輸入販売が多かったのですが、その後は一転します。

 

1980 年代後半からはパソコンが普及していったことから、台湾でも国産のタイトルの開発が始まりました。元々は台湾のゲーム社会は海外の文化に対する開放が高いこともあり、国産ゲームはもちろん海外向けのゲームも一定の支持を獲得することができていたのです。ただ全体的な市場が小さいこともあり、ゲームを開発するよりも、どちらかというと輸入販売のスタイルの方がリスクを回避しやすい傾向にあり、そのため現在でも海外タイトルはある一定のシェアを保っています。

 

台湾のゲーム市場には様々な特徴がありますが、国産メーカーによる歴史や武侠のゲームなど、ゲームファンの人が馴染みやすいというテーマを扱ったゲームが、たくさん開発されていくようになります。そういう背景もあって、1990 年代後半までにおよそ10 年という期間は、パソコンゲームの全盛期と言っても過言ではないでしょう。

 

日本では、コンソールゲームやアーケードゲームなども人気がありますが、台湾では日本とは全く異なる運命を進んでいくことになります。台湾の場合は、コンソールゲームは主なコアゲーマーから高い支持を得ていたのですが、それらのゲームを開発するためには多大な技術とコストが必要になるため、メーカー側が進んで展開することはありませんでした。

 

アーケードゲームはどうかというと、一時期は盛んな頃もありましたが、1996 年にギャンブル危機を運営する業者の贈収賄事件によって、ゲームセンターに対する規制が大幅に強化されることになります。
特に学校を始め、特定施設の周囲1 キロ範囲内での設立が禁止されたこともあって、アーケードゲームの発展に赤信号が灯ることになっていくのです。

 

それから年数が経過して、ゲームに対する規制も徐々になくなっていくことになりますが、アーケードゲームについてはコンテンツの審査がされるなど、レーティングによる設置の制限が行われています。

 

台湾のゲームソフト開発会社「Rayark」

台湾にはたくさんのゲーム会社やメーカーがありますが、その中でも高い人気を誇るのが、

 

ゲームソフト開発会社の「Rayark」です。

 

游名揚(ユウ・ミンヤンやヨウ・ミンヤン)らが共同で設立して、2011年9月に起業しました。スタート当初の社員数は6人でしたが、現在はスタッフの数も増えています。Rayarkは、2012年には会社でも初めのオリジナル作品となる音楽ゲーム「Cytus」を作り、iOSとAndroid向けに発売しました。その後も数多くの自社開発作品を手掛けており、日本国内でも注目を集めています。

 

Rayarkが展開している作品は、ゲームを補完するストーリーや世界観があるのが大きな特徴です。

これまで手掛けてきた作品としては、以下のものがあります。

 

◆2012年1月のCytus(iOS・Android)

Rayarkの処女作となる音楽ゲームであり、発売前から話題になりました。

 

◆2012年11月のMandora(iOS・Android)

こちらはモグラ叩きみたいなゲームになり、iOS版は無料となっています。
地面から生えてくるキャラクターである「Mandora」を引き抜き、制限時間内に多くの得点を重ねていくことになります。一般的なモグラ叩きゲームと違い、しばらく待って引き抜くと得点が増えることもあれば、その逆にあまり待ちすぎてしまうと得点が減ることもあります。

 

◆2013年6月のCytus Lambda(PlayStation Vita)

CytusのPlayStation Vita版になり、スタート当初は有料だったチャプターが開いているなど、Cytusとは少し仕様が異なっているのが特徴です。

 

◆2013年11月の Deemo(iOS・Android・auスマートパス・Amazon)

こちらはピアノ演奏が題材になった音楽ゲームです。

 

◆2015年4月のインプロージョン(iOS・Android)

Rayarkでも初めてなるアクションRPGになります。

 

◆2015年6月の DEEMO~ラスト・リサイタル~(PlayStation Vita)

DeemoのPlayStation Vita版であり、ゲーム内で描かれた話の後日談などが収録されています。

 

◆2016年5月26日のVOEZ(iOS・Android)

Rayarkで3作目となる音楽ゲームです。

 

◆2017年3月3日のVOEZ(Nintendo Switch)

フライハイワークスから発売されたもので、日本と欧州ではNintendo Switchの本体の発売と同じ日に配信が開始されました。

 

◆2017年7月6日のIMPLOSION(Nintendo Switch)

フライハイワークスから発売され、「インプロージョン」のNintendo Switch版になります。

 

◆2017年9月21日のDEEMO(Nintendo Switch)

フライハイワークスより発売されたもので、日本国内でも高い人気を博しています。

 

◆2018年1月18日のCytus II(iOS・Android)

Cytusの正式な続編であり、音楽ゲームとしては4作目になります。

 

XPEC ENTERTAINMENT INC.

台湾の有力なゲーム会社としては、「XPEC ENTERTAINMENT INC.」も高い評価を得ています。2000年に設立してから、様々な種類のタイトルを展開し続けているゲーム会社です。

 

主なゲームとしては、Xboxの「エクスチェイサー」、「デーモンベクター」、「ハローキティのピコピコ大作戦」、Xbox360の「スペクトラルフォース3」、PSPの「バウンティ ハウンズ」やNDSの「イコールカードDS」、パソコンゲームの「ソーサリアン(MMORPG)」などがあります。中でも「バウンティ ハウンズ」は、2007年に台北の国際ゲームショーが主催したゲームスターで、「最優秀コンシューマゲームソフト」、「最優秀プロデューサー」、「最優秀プログラム」の3つの項目を受賞したことで話題になりました。

 

XPEC ENTERTAINMENT INC.は、ゲーム業界でも最高レベルの開発力を目指しています。
これまでの実績が多く、特にメジャーであるゲーム市場のクォリティーを満足できる表現力や開発の実力などが業界から認められるなど、今後の発展に期待を持てるゲーム会社と言えるでしょう。

 

台湾のゲーム業界、有力なゲーム会社などについて紹介しました。台湾のゲーム市場は日本とは違った展開でスタートしましたが、現在ではたくさんの国から高い評価を受けるようになっています。
ゲームソフト開発会社の「Rayark」や「XPEC ENTERTAINMENT INC.」など、今後の展開が楽しみなゲーム会社も少なくありません。

この記事を友だちにシェアする

  • line
  • twitter
  • facebook

前の記事へ

一覧へ戻る

次の記事へ