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ゲームのお仕事

2019.10.21 Mon.
海外のゲーム会社(2)中国のゲーム会社

海外のゲーム会社(2)中国のゲーム会社

日本を始め、ゲームは世界的に見ても高い人気があり、各国とも売上アップを目指しています。
中国でも、他の国と同じように有力なゲーム会社は少なくありません。
海外ゲーム事情やゲーム業界が気になるところですが、今回は中国ゲーム業界について中国のゲームの特徴などを紹介します。

中国ゲーム業界について

中国には様々なゲーム会社があり、様々な職種の人が仕事をしています。
そんな中国ゲーム業界の賃金が、どれくらいなのかを知っておきましょう。

 

◆平均月収について

中国ゲーム業界は業種や学歴などによって変動はあるものの、中国ゲーム業界全体の平均月収は約11,000元、日本円では約17.8万円になっています。

 

この賃金の水準は、中国の基準に当てはめると、結構高い方に入ります。
求人サイトの2018年第4四半期調査によると、中国にある主要37都市の平均募集月収は8,096元、日本円で約13.2万円になり、都市別で最大の金額でもある北京市でも、10,871元(17.7万円)になるのです。

 

一方で、ゲーム業界全体の賃金水準は北京市の水準を上回っていて、さらに市場の成長と並んで賃金が高くなる現象が見られる業種と言っていいでしょう。

 

将来的にはスタッフの平均月収は2万元(約32.6万円)まで到達するのではないか、という予測もあるほどです。

 

◆ハイブリッド職種について

中国のゲーム業界は、職種ごとに賃金の水準の幅が大きいと言われています。業界関係者の話によると、職種別の賃金を開発職で見ると、「プログラム > デザイナー > プランナー」という順番になっているようです。

 

近年になって人気が出てきた、プログラムとデザイナーの架け橋の役割をしているハイブリッド職種の、「テクニカルアーティスト(TA)」が注目を集めているのです。「テクニカルアーティスト(TA)」は、大手企業の開発部門にも目立ってきており、高待遇でのTA募集が増えているという話もあります。

 

実際に求人サイトでTA職を見ると、中国ゲーム業界でも大手の企業の月収2.5万~3万元、日本円で40.7~48.9万円と高くなっているのです。

たくさんの企業が高待遇でTAを募集しているのが分かります。
もちろん会社では経験や技術が求められることから、どんなに希望をしても簡単には採用されないこともあります。中国もゲームは人気が高いのですが、そんなゲーム業界を支えているのが、様々な有力なゲーム会社です。

 

NetEase

中国には有力なゲーム会社が多くありますが、そのひとつが「NetEase」になります。

NetEaseが目指していることは、世界で最も多くのユーザー数を持つことではなく、重要なことは全てのユーザーに満足してもらえることです。

 

代表的な作品としては、「陰陽師」、「荒野行動」、「Identity V」など、スマホでゲームをしたことがある人であれば、一度は名前くらいは聞いたことがあるゲームタイトルがたくさん揃っています。これら全ての作品が、NetEaseから提供されているのです。NetEaseは1997年に設立されたゲーム会社になり、フリーメールやポータルサイト、そのどちらのサービスも重視しています。

 

中国の巨大ゲーム企業として君臨していて、創立者のウィリアム・ディン氏の「これからはオンラインゲームだ」という一声で、ゲーム会社へ舵を切ったと言われています。それ以降は発展を続けていて、現在では中国を代表するようなゲーム会社へと成長をしています。

 

NetEaseは途中からオンラインゲームをメインにして、それを実行したウィリアム・ディン氏の才能も凄まじいと思います。
このような大規模な会社は、それをしっかり支えてくれるスタッフも優秀でなければ、なかなか務まらないでしょう。NetEaseのゲーム部門の大切な顔の部分にあたるのが、副社長でもある王怡(Ethan Wang)氏です。彼はGDCなどでのスピーチでもおなじみで、事実上NetEaseのゲーム部門を引っ張っていると言っても過言ではないと思います。

 

NetEaseは中国語で「网易」と言い、これをカタカナにすると「ワン・イー」、副社長の名前の「王怡」をカタカナにすると同じく「ワン・イー」となっています。これは単なる偶然と言えるのか、真相は分かっていません。
いずれにしても、NetEaseは中国のゲーム業界でも人気のある会社であることには間違いないでしょう。

 

FunPlus

中国の有力なゲーム会社と言えば、「FunPlus」も忘れてはいけません。
FunPlusは2010年に誕生した会社になり、Andy Zhong氏とYitao Guan氏によって設立されました。
現在の従業員の数は235名以上で、中国の北京に本社を構えています。

 

アメリカのサンフランシスコとカナダのバンクーバーに支社を持っていて、Facebook向けに「Family Farm」、「Royal Story」、「Fantasy Slots」、iOSやGoogle Play向けの「Farm Farm Seaside」などをリリースしています。それらのソフトの言語は10ヶ国語にまで及んでいて、会社の売上の多くは、ヨーロッパ、北アメリカ、東南アジアにいるユーザーのアプリ内課金になっています。

 

毎月の売上は600万ドルくらい(約6億円)となっていて、利益は400万ドルくらい(約4億円)です。
FunPlusは今後も様々なゲームの開発を予定していて、その活躍を期待できるでしょう。

 

Tencent

中国の有力なゲーム会社は色々ありますが、「Tencent」もそのひとつとして挙げられます。

Tencentは、世界でも名の知れたゲーム会社になり、中国最大のメッセージングや決済プラットフォームを展開しているのは有名です。簡単に言えば日本の任天堂のような存在で、ゲームの提供を行いながら、LINEやFacebookに近いサービスも行っています。Tencentの売上ですが、2015年12月期は1,028億元(約1.6兆円)で、同年度の税引き前の利益は362億元です。時価総額は1.6兆香港ドル(約22.1兆円)という数字を上げています。

 

日本のトヨタの時価総額は約18兆円となっていますので、如何にその数字が高いことかが分かります。

 

TencentとLINEやFacebook、それらの企業に共通していることはただひとつ、それぞれが強力なコミュニケーション基盤になり、プラットフォームを持っていることにあります。Tencentには、より強力なコミュニケーションプラットフォームを3つも持っているのです。

 

ひとつは、オンラインメッセージサービスの「QQ」、次はモバイル向けSMSや通話機能のサービスを提供する「WeChat& Weixin」、3つ目はSNS機能のサービスを提供している「QZone」です。Tencentの3つのコミュニケーションプラットフォームが、会社の成長を後押ししています。

 

海外ゲーム事情、今後の中国ゲーム業界、中国のゲームについて紹介しました。
他の国と同じように中国もゲーム市場が活発で、次々に魅力的なゲームを広めています。
NetEase、FunPlus、Tencentなど、有力なゲーム会社がたくさん存在している中国のゲーム会社で働いてみるのもいいかもしれません。

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