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パソコン基礎

2019.10.10 Thu.
AIの基本知識

AIの基本知識

AIの技術は日々進歩しを続けていて、今やAIというキーワードを聞かない日がないくらい、人々に浸透してきています。
世の中をとても賑わせているAIですが、このAIについて正しい基礎知識を持っている人は、正直少ないと思います。
そこでAIの基礎知識ついての説明をしたいと思います。

AIとは?

実はこのAIは、簡単に話せるくらいに単純なものではなく、定義自体が定まっていないので明確な説明ができないというのが現実です。

 

そもそもAIとは、Artificial Intelligenceの略になり、別の言い方では人工知能と呼ばれています。

 

そして人工知能とは、人間の脳が行っている知的な作業をコンピュータ上で模倣した、ソフトウェアやシステムのことを指しています。

 

しかし現在開発されている技術の説明としては、これだけでは不十分です。完全な人工知能であれば、この説明でも足りるかもしれませんが、実際の研究では機械学習やディープラーニングによって、将来実施するであろう行動を予知できる研究を実施したりもしています。

 

つまり現時点で、人工知能の研究者や研究機関によって、AIの解釈や認識に多少のズレがあるのです。
とても微妙な言い回しとなりますが、これはAIについての厳密な定義が定まっていないのが要因だから、仕方ないことと言えるでしょう。

 

AIの基本知識

世の中には、AIとロボットを同じように見ている人も多いかもしれません。

 

AIは、人間でいう脳の部分を真似しているのであって、決してロボットではないのです。

 

例えば工場などで動作している工業用ロボットは、あるプログラムを元に、忠実にその動作のみを行っているだけなので、プログラムの動作以外のことは全く対応することができません。しかしAIは自ら考える力が備わっているので、イレギュラーケースにも対応ができる他にも、自発的に自分を進化させて発展していくことができます。

 

AIには種類がある

世の中では、AIと一括りにされることが多いですが、実は機能や使用目的によって大きく2つに分けることができます。

その種類とは、特化型人工知能(Narrow AI)汎用人工知能(AGI)です。

 

特化型人工知能は、個別の領域に特化して能力を発揮する人工知能のことです。既に人間以上の能力を持つAIが数多く実用化されていて、具体的にはコンピュータ将棋や医療診断などがあります。

 

一方で汎用人工知能は、まったく違う領域で複雑な問題を解決することができる人工知能のことです。

AI自身による自己理解や自律的自己制御を持つことから、人間が想定している以上の働きが期待できるものです。

そのため、この汎用人工知能こそが、人類がAIを作り始めた目的と言っても、過言はないと思われます。

 

弱いAIと強いAI

他にも弱いAIと、強いAIという形で分けることもできます。

弱いAIとは、ある枠内で突び抜けた機能を発揮できるAIのことで、特化型人工知能の別の呼び方と言えます。このAIは、一定の範囲内で既に人間のレベルを超えてきている実績もあります。

しかしこのAIの欠点は、あらかじめ決められているプログラム以外のことは何もできませんので、人間ができないような補佐的役割を期待して作られています。

 

反対に、ある枠を超えて考えることができるAIを強いAIと呼んでいます。

人間のように物を考えて、これについて認識や理解を繰り返して、推論や価値などの判断を元に実行をすることができるAIを指しています。こちらも汎用人工知能の別の呼び方とも言えます。

 

これが欠点と言えるかは解かりませんが、人間の手を離れたAIがどんどん学習して、人間の思考力を超えるシンギュラリティが起こるとも言われています。

 

AIの歴史

AIは、世の中を騒がせたり、冬の時代となったりといった騒がしい歴史を持ち、3つのブームでバトンを渡しています。

 

その第1次AIブームは、1950~60年代で、コンピュータが普及し始めた時代になります。

 

コンピュータの登場により、人間を超えるようなAIの登場が期待され、コンピュータ自らがゲームやパズルを解いたり、迷路の行き方を調べる技術の開発がされてきました。そして研究によって、様々な新しいアルゴリズムが考案されたのですが、あまりにもコンピュータの性能が低く、決められたアウトプット内でしか動けないため、現実世界で役に立つことができないと判断されました。

 

本来のAIの実力が理解されないまま限界が見えたと言われて、いつの間にかブームが去ってしまいました。AIという言葉の誕生は1956年に行われたダートマス会議にてジョン・マッカーシーの発言によりこの名が付きました。

 

第2次AIブームは、1980年代で家庭にコンピュータが普及された時代です。

 

コンピュータも第1次ブームと比較すると、小型化して性能もハイスペックとなりました。

そのためエキスパートシステムという専門家の知識をコンピュータに取り入れることで、より複雑な問題を解かせることを試みましたが、例外の処理や矛盾に対して柔軟に対応することができず、これらの知識を教え込ませる作業が非常に困難であるとして、自然消滅へと向かってしまいました。

 

2000年以降になって、Windowsの登場やネットの普及に伴い、世界中の誰もが大量にデータを扱える時代になり、マシンスペックもさらに高くなって第3次AIブームが始まります。

 

そして第二次AIブームの壁だった日常世界の例外処理や矛盾の問題も、コンピュータの性能が高くなったことで機械学習やディープラーニングができるようになり、コンピュータ自らが学習できる手法が実現できるようになったことで、問題解決の方向へ向かいました。

 

そして2016年は、ディープラーニングを起爆剤として、AIが急速に発達した年であるとも言われていて、近年でも継続して研究が続けられるようになりました。

 

各企業でAIに対する多額の投資が見られている

有名なところで言えば、GoogleもAIの開発に多額の投資をしている企業です。

 

特化型人工知能となりますが、Googleの子会社でもあるDeepMind作のコンピュータ囲碁プログラムAlphaGoが、韓国のプロの囲碁棋士を破ったニュースが世界中を驚かせました。

 

2016年には、Googleが開発した自動運転自動車が公道を走り、市営運転バスと事故を起こしたというニュースも報じられていました。

 

AI開発での失敗談が多く挙がってはいますが、多額の研究費を投じて、徐々に人工知能の事業が大きな前進を遂げてきているのも、事実としてあるのです。

 

伸び続けるAI市場

現在、AI市場は様々な企業で研究開発が進められ、年々右肩上がりを見せている注目の部門となります。

 

そのため、これからもAIに関連した様々な企業の立ち上げが、積極的に行われることが予想されています。この点からもAIエンジニアという仕事の需要は、これからも尽きることがないと思われますので、これからAIのことを学習して市場に入っていくというのは、決して間違えではありません。

 

AIはとても難しくて手が出せない領域ではないかと考えられていますが、実は誰でも独学でAIエンジニアになれる明るい未来があります。その理由のひとつに、世の中のAIを取り巻く需要と学習環境が、充分に整ってきています。

 

そのため書店でも、AIに関連する本は多く登場していますし、ネットからデータを集めることも可能です。コツさえ掴むことができれば、AIの情報は無限に手に入れられますし、独学で十分に習得ができる技術と言えます。ただし独学での学習は限界があると思いますので、これらをしっかりと学ぶためには、専門的な学習をすることをおすすめします。

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