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プログラミング

2019.09.21 Sat.
プログラム言語について(3)Ruby

プログラム言語について(3)Ruby

プログラム言語のひとつに「Ruby」があり、こちらの言語もPHPと同じように、サーバー側でプログラムを稼働するときに使用されています。
その中でも特に、Web自体を表示させる部分などで、目にすることが多いです。
プログラミングの学習をする際に、この「Ruby」が気になる人もいるでしょう。
そんな人たちのために、Rubyを紹介しますので参考にしてください。

Ruby「ルビー」とは

プログラム言語のひとつである「Ruby」は、まつもとゆきひろ氏によって開発されたオブジェクト指向スクリプト言語のことです。

C言語やJavaなどのコンパイラ言語については、プログラムを実行するときに、コンパイルという手続きが必要です。コンパイルというのは、人が書いたソースコードを機械命令に変換することで、それを通して初めてプログラムを実行できるようになります。

 

一方でスクリプト言語については、そのような手続きが一切必要ないのが特徴です。

プログラムを書けば、そのまま実行できますので、コンパイラ言語よりも手軽にプログラミングが行えます。オブジェクト指向言語でもありますので、Rubyのすべてのデータが、オブジェクトとして表現されているのです。

 

これはつまり継承など、オブジェクト指向独自の機能を使用できるのが大きな特徴になり、継承によって実際に記入するコードの量を少なくできます。Rubyを使用すれば、少ない数のコードで済ませることができ、他の言語よりも読みやすいので、作業する効率も上がることでしょう。

 

Rubyという名称ですが、これは宝石の「ルビー」に由来しています。

 

宝石が名前になった言語としては、他にはPerl(パール)もありますが、こちらも宝石の真珠であるパールに由来しているのです。読み方が同じということから、宝石の名前を取ったようです。

では何故Rubyなのかですが、それは開発者に理由があります。
開発したまつもと氏の当時の会社の同僚が7月生まれであったことと、7月の誕生石がルビーであったのがその理由と言いますので、あまりプログラム的には意味はないようです。

 

Rubyでできることは?

プログラム言語の中で人気のある「Ruby」ですが、この言語を使うメリットとして最も大きい点は、Ruby on Railsと呼ばれる、Webアプリケーションフレームワークを使用できる点です。
Ruby on Railsを使用すれば、WebサイトやWeb上の業務システムを、効率良く開発できるようになります。
Rubyを使用している企業は年々増えていて、そのほとんどの企業がRuby on Railsを使用していることからも、プログラミングやエンジニアとして活躍する人も少なくありません。

 

Rubyのオブジェクト指向

Rubyはオブジェクト指向スクリプト言語で、今までのプログラミング言語では作成が難しくなっていた大規模なソフトウェア開発などを、効率良く開発するために考え出されたものです。
オブジェクト指向には、「カプセル化」、「継承」、「ポリモーフィズム(多態性)」という特徴があります。
それぞれについて紹介します。

 

◆カプセル化

カプセル化というのは、一度指定した方法以外では、外部からアクセスできないようにするものです。
これによって、想定していなかったアクセスによるプログラムの書き換えを防止できます。

外部から簡単にアクセスされてしまうと、元々書き換えてはいけないようなデータを、間違えて書き換えられる可能性があります。外部から不正にアクセスされることを許すと、様々な点で不具合が起きるようになります。

例えばゲームのセーブデータはとても重要ですが、簡単に別の誰かに書き換えられてしまうと、色んなところに影響が出てしまいます。
大切なデータを書き換えられないようにするために、オブジェクト指向のカプセル化機能はなくてはならないものと言えるでしょう。

 

◆継承

オブジェクト指向の継承は、既に存在している機能をそのまま受け継いで、効率良くソフトウェアの開発をできるようにするための機能です。
ゲーム開発では様々な作業が行われますが、既に存在しているプログラムの一部を改修して、新しいものにしたいこともあるでしょう。
そういう場合に、プログラムを最初から作り直すというのは、とても面倒です。
そこで出てくるのがオブジェクト指向の継承機能になり、これによって既存の機能をそのまま利用しながら、新たな機能を制作できるようになります。

 

◆ポリモーフィズム(多態性)

こちらは同じ名前の機能(プログラム)を制作できるのが特徴になり、それらが全て独立しています。
例えば、スマホを利用して動画や音楽を再生できるプログラムを作ったとしましょう。
そのときにポリモーフィズムの概念を持っていないプログラミング言語(C言語など)を使っていたときには、同じプログラムの定義がダブっていると、エラーが表示されます。
しかしRubyやC++などで作った音楽ファイルであれば、音楽の再生が可能になり、動画ファイルであれば動画の再生もできます。
同じ名前のプログラムを複数で定義することが可能ですので、それぞれのデータに合わせて使用できるというのが、ポリモーフィズム(多態性)です。

 

 

日本でRubyが人気の理由

プログラム言語の「ruby」は世界的に人気のある言語ですが、その人気は日本でも変わりません。
国内のWebサービスを見ると、食べログやクックパッドが有名ですが、それらのサイトでもRubyを使用しています。
日本でもRubyは人気が高く、様々なところで使われていますが、その理由としては以下の点が挙げられます。

◆Rubyは開発効率が高い

ひとつ目の理由としては、Rubyの開発効率の高さにあります。
Rubyは「Enjoy for Programing」をコンセプトに掲げるなど、エンジニアやプログラマーにとって、より扱いやすいプログラミング言語でもあるのです。
Rubyであれば、実装したい機能を直感的にコーディングできることもあって、ストレスフリーで開発することができます。

 

◆フレームワーク(Ruby on Rails)の存在

Rubyが日本で人気の理由ですが、フレームワークの存在も大きいようです。
「Ruby on Rails」というのは、RubyのWebアプリケーションフレームワークのことを指していて、コマンド入力を数回実行するだけで、Webサイトを自動で生成することができます。

Ruby on Railsという機能は、開発の工程にかかる時間の大幅な軽減に成功しました。RubyのRuby on Railsが出てきたことで、開発コストの削減を目指している企業などでの利用が増加したのです。他にも、新規に立ち上げた企業などがWebサービスを制作する際に、このRuby on Rails を利用するところも少なくありません。

 

日本の場合は、Ruby自体が日本で開発されたプログラミング言語であることも、人気の理由のひとつと言っていいでしょう。

 

プログラム言語の中でも人気のある、「Ruby」について紹介しました。
Rubyはまつもとゆきひろ氏が造ったオブジェクト指向スクリプト言語で、日本だけでなく世界的にも人気の言語となっています。
様々なところで利用されていて、プログラミング学習でも大切な言語と言えるでしょう。

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