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ゲームのお仕事

2019.08.23 Fri.
ゲームのお仕事 (6) ゲームデバッカー

ゲームのお仕事 (6) ゲームデバッカー

ゲーム会社には、「ゲームデバッカー」という仕事があります。
ゲームを制作するゲームプランナーやデザイナー、ゲームディレクターなどの仕事は知っていても、デバッカーという仕事は知らない、という人もいるかもしれません。
ゲームデバッカーとは、ゲーム制作には欠かすことのできない大切な仕事になり、ゲーム好きな人からはとても人気を呼んでいます。
そんなゲームデバッカーがどのような仕事なのかを紹介します。

 

ゲームデバッカーの役割

スマホアプリなどが流行っていますので、日頃からゲームを楽しんでいる人はたくさんいます。
日頃から楽しんでいるゲームはゲームプランナーを始め、デザイナーやディレクター、エンジニアなど数多くのクリエイターたちによって制作されているのです。
一方のゲームデバッカーは、上記の職種と比べると、それほど注目されることはありません。
実は、制作されたゲームが仕様書の通りに遊べるのかは、このデバッカーの腕にかかっていると言えるのです。

 

ゲームデバッカーの仕事の内容

ゲームの仕事のひとつでもあるゲームデバッカーは、開発したソフトウェアを検証して、バグ(不具合)などがないか探し出すのが主な仕事です。
様々なゲームを実際にプレイをして確認を行い、そこで見つかったバグをプログラマーに伝えていき、修正がされたら、それをまたプレイをして検証して、正しく修正されるまで何度も繰り返します。
ものすごく地味な仕事ですが、デバッカーがしている繰り返しの作業によって、ユーザーは完全版のゲームを手にすることができるのです。

 

仮にゲームデバッカーがいなければ、バグだらけのゲームを購入することにもなるのです。

ゲーム会社などでゲームの開発がスタートすると、それぞれの部門にいるクリエイターたちが企画者に書いてあるようなシナリオやグラフィック、デザインやサウンドなどの素材と呼ばれるものを、各パート別に作成していきます。

 

プログラマーたちは、そのようにして仕上げられた色々な素材を統合して、最初にアルファ版としてゲームがプレイできる状態まで持っていきます。この状態でもプレイはできますが、ゲームとしてはまだ完成していません。
ここからがゲームデバッカーたちの仕事になり、クリエイターから受け取ったアルファ版や仕様書を基にしながら、ゲームの動作に問題が起きていないか、仕様書と異なるような部分がないかを確認していきます。

 

そして仕様書にない部分があれば、それを開発者に報告して、バグや問題点を伝えます。
ゲームデバッカーから報告されたバグについては、プログラマーが修正しながら、次のベータ版を作っていくのです。

アルファ版と同じようにベータ版もデバッカーがテストプレイをしてバグを探し出します。難易度なども確認しながら、最終的にはマスター版を完成させて、リリースされるまで続けていくのが仕事です。これで終了と言いたいところですが、残念ながらゲームデバッカーの仕事はまだ終わりません。ゲームデバッカーの仕事は、ゲームを発売した後も作業が続きます。

 

以前と比べて、現在はネットワークを使ってゲームのアップデートができるようになっていますので、ゲームの開発中に発見できなかったバグを直すための修正パッチの作成をしたり、ゲームがさらに面白くなるために追加のDLC(ダウンロードコンテンツ)を販売することも可能です。

 

普段から何気なく楽しんでいるゲームは、ゲームデバッカーたちの努力の結晶でもあるのです。
ゲーム開発に関わってきたゲームデバッカーたちは、それぞれの経験や意見などが採用されることもあります。
ゲーム制作の仕事にとって、ゲームデバッカーは欠かせない存在です。

 

ゲームデバッカーの年収

ゲームデバッカーの仕事に興味を持つ人の中には、実際にどれほど稼いでいるのか、年収が気になるのではないでしょうか。
ゲームデバッカーの仕事は、アルバイトやパートなどでの採用が多いのも特徴です。

 

そのため年収は150~450万円と言われています。

 

もちろん人によって変わってきますので、中にはもっと収入の高いデバッカーもいれば、経験や実績がなければそれ以下になることもあるようです。ゲーム会社などに就職して、現場で経験を積んで高度なデバッグのスキルを身につければ、もちろん年収は高くなります。

 

スキルを身につけて、他のデバッカーでは見つけることができないような難解なバグを見つけたり、再現が難しいバグの手順などを見つけられるなどの実績を積んでいけば、年収を上げることもできるでしょう。
いつかはゲームデバッカーのスペシャリストとして活躍していけると思います。

 

ゲームデバッカーに向いている方

ゲーム制作の仕事に興味を抱いている人の中には、ゲームデバッカーになりたい、という人もいるかもしれません。
ゲームデバッカーの仕事はアルバイトやパートでも募集することがありますので、まずはそちらから入っていく方が良いのではないかと思います。

 

アルバイトやパートから正社員として採用されれば、活躍する場所もさらに広がるかもしれません。
そんなゲームデバッカーの仕事はかなり地味なことから、人によっては向き不向きもありますので、まずは自分がこの仕事に向いているのかを判断する必要があります。

 

ゲームデバッカーに向いている人は、ゲームが好きなことはもちろん、ゲームにかける情熱が大きい人です。
全てのゲームを愛し、プレイヤーから賞賛されるようなゲーム開発の仕事を手掛けたい、と常日頃から考えている人にはピッタリの仕事ではないかと思います。

 

他にも新しいことに興味がある方や、同じことを何度も繰り返し行うのが好きな人、さらにその行為が飽きない人や、発想力と想像力が豊富な人もおすすめです。とにかくゲーム制作の仕事をしてみたいという人は、まずはアルバイトなどでゲームデバッカーの仕事を経験してみるのもいいかもしれません。

 

ゲームデバッカーに求められるスキル

ゲームデバッカーは、自分で見つけたバグの報告を行うことが主な仕事です。
そのため実際に起きた出来事を、正確な言葉で表現できるスキルが求められます。
他にもゲームプランナーやプログラマー、デザイナーなどのクリエイターたちと、対等な議論を交わすことができる能力も必要です。

ゲーム開発の現場では、「この難易度が本当に適切なのか」、「あまりにも難解で誰もクリアできない」、「とても簡単すぎてすぐに飽きられる」など数多くの問題が起きます。

 

そういうときに問題点を的確に指示できるデバッカーがいれば、とても頼りになるでしょう。
ゲームクリエイターたちと、常に正しい意見を伝えることができるゲームデバッカーとの間には、信頼関係が生まれてくるはずです。そのためにも、日頃からコミュニケーション能力を身につけておくことが大切です。

 

ゲームデバッカーになるために必要な資格とは

ゲームデバッカーを目指すにはある程度のスキルが必要ですが、資格は必要なのでしょうか?
結論として言えるのは、ゲームデバッカーになるために必要な資格は特にありません。

 

ただ現場ではパソコンを使った仕事が多いですし、ゲームの仕様書はワードやエクセルなどで作成されていることが多いので、できることならオフィス系のアプリケーションを扱えるようしにしておいた方がいいでしょう。現場では、短い時間で正確に報告する必要がありますので、タイピングの技術も必要です。

仕様書を正確に早く作成できるように、スキルを磨いておくといいでしょう。

 

ゲームの仕事として人気の高い、「ゲームデバッカー」の仕事を紹介しました。

ゲームプログラマーやデザイナーなど、現場には様々なクリエイターたちがいますが、ゲームデバッカーも大変重要な職種と言えます。ゲーム会社などの求人にアルバイトなどで掲載されることもありますので、興味がある方は日頃からチェックしておきましょう。

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