親クラス、基本クラス
親クラスとは、既に定義されているクラスAが持つ特性をそのまま引き継いで、新しいクラスBを定義した場合において、元となるクラスAのことをさす言葉です。
親クラスの持つ特性をそのまま引き継いで子クラスが作られますので、子クラスは親クラスの機能をそのまま用いることができます。厳密な意味を説明すると、子クラスのインスタンスは親クラスのインスタンスとしても扱えるということになります。
イメージしやすくするために例を上げると、「動物」という親クラスから子クラス「犬」を作製した場合、このクラスは「犬」でもあり「動物」でもあることになります。現実でも犬は、犬であると同時に動物でもあるので感覚的には当然なことです。
子クラスは親クラスに機能を追加したものですが、逆に言えば、親クラスは機能がはずれたものであり、つまり親クラスとは曖昧で抽象的なものです。しかし、この曖昧さがオブジェクト指向を様々な用途に扱えるようにしてくれます。曖昧な親クラスから明確に定められた子クラスを作製できるとともに、別の形で異なる子クラスを定義可能です。曖昧な親クラスは発展の可能性を秘めています。